将来私が結婚したら、子供は女の子男の子一人ずつがいいな。

赤い屋根の家を建てるんだ。最初は賃貸マンションでもいいけど、いつかマイホーム持ってさ。

そんなに大きくなくていいから、庭も欲しいな。猫か犬も欲しいなぁ。やっぱり犬かな、散歩とかしてみたいもん!

それで、結婚相手はやっぱり、


昨日友達に話したこと。これが私の夢。








「さぁあなたの将来の夢は何ですか?」

白石の部屋に来てテレビをつけると、いきなりアナウンサーがこっちに向かってそう言ってきた。

そしてすぐCMになってさっきの番組がどんな番組だったのか全くわからないままになった。


「将来の夢やて」

「今の若者は夢がないからねぇ」

もないん?」


白石にそう聞かれて、ふと昨日の話を思い出した。

でもなんとなく言いたくなくて、適当にないよ、と答えておいた。


「なんや、つまらんなぁ」

「そういう白石はないの?」

「俺?」


白石の夢とかちょっと気になる。だってそういう話とかしたことないし。


「そうやなぁ」

「うん」

「子供は女の子と男の子一人ずつがええなぁって」

「…は?」

「そんで赤い屋根の家を建てるんや。最初は賃貸マンションでもいつかマイホーム買ってな」

「ちょ、待って」

「ペットは猫もええけどやっぱ犬やな。散歩とかしてみたいやん」

「それ誰から聞いたの!?」


夢の話は友達にしかしたことがない。白石になんて絶対に話してないのに、何で知ってるのよ!


「さぁ、誰やろな」

「もう最悪……」


そこまで聞いてるってことは最後のあれも聞いたんだろう、もう最悪だ。私はベッドに突っ伏して顔を隠した。


「何が最悪やねん」

「だ、って」

「何?結婚相手は俺がええってのが嫌なん?」

「だああああ!やっぱ聞いたの!?」

「バッチリ」


目の端で白石が笑うのが見えた。本当に最悪だ。絶対に面白がってる。

穴があったら入りたいとはこういうことを言うんだろう。


「奇遇やなぁ。俺も同じこと考えてたんやで」

「?」


白石は私の髪を撫でながら、耳元で囁いた


「俺も嫁はにしたいなぁ思っててん」


頬にちゅ、とキスをして白石は私を抱きしめる

顔を上げたくなくて、必死にベッドにしがみついてたのにあっさり剥がされてしまった


の夢は全部俺が叶えたるで」


今度は頬じゃなくて唇にキスをして、白石は言った



























希望通りの結末を
07.02.20




タイトル配布元→capriccio