もしもの話をするのが好き。そしてそれを宗一郎に話すんだ。我ながらつまらない話が多いなぁと思うけど、宗一郎は全部聞いてくれる。

一昨日話したのは、もしも私が宗一郎と違うクラスだったら、っていう話だった。もしも私が宗一郎と違うクラスだったら、一緒に日直やったり文化祭の準備とかもできないんだよ、そう言ったら宗一郎はそれだと何だか寂しいねって言った。私もそんなの寂しい!ああよかった宗一郎と同じクラスで。

昨日は何だっけ、そうそう、もしも私が宗一郎と違う学年だったら、っていう話。もしも私が宗一郎の一個上だったら、一緒の学校にいる期間が一年短いんだよ、そう言ったらそれだともっと寂しいねって言った。その後に、もう一つ話をした。もしも私が宗一郎の一個下だったら、一緒の学校にいるのが一年短くて、しかも私は宗一郎に敬語使ったりするんだよ、神先輩とか呼ぶのかな、そう言ったら敬語なんて使わせたくないなって言った。神先輩って呼ばれるのもやだな、って言った。名前で呼ばれるほうが嬉しいんだって。宗一郎が喜ぶんだったらいくらでも呼んであげるよ!

今日は、もしも私が宗一郎を好きにならなかったら、っていう話をしようとしたけど、そんな話は聞きたくないなぁと言われてしまった。そうだね、私だってもしも宗一郎が私を好きにならなかったら、なんてそんな話聞きたくないもん!そう言ったら、大丈夫だよ、オレがを好きにならないことなんて絶対ないから、って言われた。私だって宗一郎のこと好きにならないなんて絶対ないよ!思いっきり叫んだら宗一郎は私の頭を撫でてありがとうって言った。あったかい手。

もしも私が、なんて話はもうしないようにしよう。だって私は今こんなにも幸せなんだもの!








もしも私が

07.01.23



タイトル配布元→capriccio