雪だるまを作ろう、なんてバカなこと言ってしまったんだろう、私



     「さむーい!」

     「お前が雪だるま作ろうって言ったんだろ」

     「でもさむーい!」


     今年初めて積もった雪

     せっかくだから、と思って私は雪だるまを作ろうとリョーガに言った

     でも思った以上に外は寒くて、手袋をしているのに手はかじかんでいる


     「雪だるま、できた」

     「えらくちっちゃいな」

     「限界!もう雪触れないもん!」


     雪の上に座ると、ぼすっと音を立てて雪がへこむ


     「俺のもできた」

     「リョーガのだってちっちゃいじゃん」

     「のより大きいぜ」


     ぽん、とリョーガは雪だるまの頭を叩く


     「なんかリョーガと雪って似合わないね」

     「そうか?」

     「だって夏男のイメージだもん」

     「儚い雪のイメージはねぇのか」

     「全っ然ない。図太いじゃん」

     「何だと!」

     「ぎゃー!」


     リョーガは私を押し倒してほっぺをつねる

     何だか妙に面白くて、私は笑い転げた


     「あーおかしい…」

     「あー寒ぃ」

     「もう中入ろっか」

     「そうだな、暖めてやろうか」

     「普通にストーブで暖まる」

     「遠慮すんなよ」

     「してないけど?」

     「可愛くねぇなぁ」

     「あ、ちょっと待って」


     リョーガが作った雪だるまを自分の雪だるまの隣に置いた

     何だかリョーガの作った雪だるまが妙に可愛くて、ふっと笑った


     何か今日は笑ってばっかだなぁ























     07.01.23

     何でもない日々が一番楽しい



     タイトル配布元→capriccio