恋は不治の病というけど本当にそうだな、としみじみ思う。

「胸、痛いの?」

胸を抑えていると、辰也が心配そうな顔で覗き込んできた。

「大丈夫?」
「あ、違うの。そういう痛いじゃなくて」
「?」
「ど、ドキドキしちゃって…」

辰也は二人でいると(二人でないときもだけど)可愛いね、とか、好きだよとか、そういうことをたくさん言ってくるし、他にも肩を抱いたり髪を撫でたりキスをしたり。
ドキドキしてしまって、たまらない。

「オレにドキドキしてるの?」
「う、うん」
「そっか。ごめんね」
「…嬉しそうだよ」
「もちろん」

辰也は笑って私にキスをする。
あ、また。
また、ドキドキして、痛い。

「離れたら痛いの直るかな?」
「…意地悪」

辰也の言葉に唇を尖らせる。

「そしたら、苦しくなっちゃうよ」

一緒にいればドキドキして胸が痛くなって、離れれば苦しくなって。
直す方法が見つからない、直してほしいとも思わない、不治の病だ。











良く効く薬を下さい
13.11.03

2013年10月拍手お礼に加筆修正を加えました
ドキドキさせまくる氷室さん
彼といたら本当に心臓が持たなそうです



title→恋したくなるお題




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