「今日はビックでスペシャルなプレゼントがあるで!」
「プレゼント?」
「そうや!今日だけのびっくぷれぜ…」
「金環日食で指輪とかいうネタはいらないわよ」

今朝撮った写真を出そうとしたらはざっくり切り捨てた。

「…ネタの先読みまでするとは!」
「だってあんたいかにもやりそうじゃない」

ふっ…さすがや。俺のことはなんでもお見通しなんやな。
いや、今はそこは問題やない!

「ちゅーかひどいで!俺からの指輪いらん言うんか?」
「うん」
「ほんまにひどいで!」
「だって金環日食じゃあ手元に残らないじゃない」
「なんちゅー現金な発言…おもちゃならともかく、中学生には無理です」
「そうじゃなくて」

は俺の手を取って、優しく言った。

「ちゃんと形に残るものが欲しいの。安物でもいいからちゃんと本物で。
 別に今すじゃなくていいわよ。何年後でもいいから」

そう言うとは俺にキスをする。

!」
「いきなり抱きつかないでよ、痛い」
「ちゃんとしたもん買うまで俺の恋人でいてな!」
「買うまでなんて言わないで、一生いてあげるわよ」










12.05.21
すごいギリギリに金環日食ネタ