6th day が入院して一週間が経った。今日、は退院する。 「おかあさん!」 退院するを迎えるために、真と菫はの入院する病院に来た。病室に入ってすぐ、菫はのもとに駆け寄る。 「おかあさん、いたいくない?」 「痛くないよ、大丈夫。菫も風邪は治った?」 「げんきだよ!」 菫は嬉しそうにに抱き付く。なんだかんだで見舞い行けずじまいだったため、会うのは一週間ぶりだ。 「あんたも元気だった?」 「まあ」 が真にそう聞くと、そっけない返事が返ってきた。 「おかあさん、きのうね、おとうさんといっしょにねたよ」 「そうなの?」 「うん。あとね、いっぱいあそんだし、ごはんもいっしょだったし…」 菫は真との思い出を指折り数える。その様子をは優しく見守っている。 「すみれね、おとうさんだいすき」 「…だって」 菫の言葉を聞いたは、真のほうを見る。真は興味なさそうな表情でそっぽを向いた。 「菫、お父さんはツンデレだから」 「つんでれ」 「はあ!?」 思いもよらない言葉に真は病院にも関わらず大声をあげる。一方では笑顔を崩さない。 「素直になれないの。ツンデレだから」 「おいてめえ子供に何教えてんだ!」 「おとうさん、つんでれー!」 菫がそう言って笑う。真はくしゃりと頭を抱えた。誰がツンデレだ、誰が。 「…クソ…」 笑うと菫を見ていると、苛つく気持ちが少し抑えられてしまう。 今の自分を15年前の自分が見たら笑うだろうと真は思う。 まさか結婚するなんて思わなかった。もちろん、子供をもうけることだって。そんな自分が、今、自分の家族を目の前にして、頬を緩ませている。 彼女に出会ったあの日から、すべてが変わってしまった。 Boy Meets Girl ← 感想もらえるとやる気出ます! |