「あ…っ」

辰也の指が、私の胸に触れる。
焦らすように指の先端だけでちょんちょんと触れられるとどうにももどかしい。

「た、辰也…」
「可愛い、

辰也は嬉しそうな笑顔で私に啄むようなキスをする。
音を立てて何度も何度も繰り返すうちに、そのキスはだんだんと深いものに変わっていく。

「ん…っ」


辰也は私の名前を呼びながら、私のお腹のあたりをやわやわと撫でる。
くすぐったくて、思わず笑ってしまう。

「ふふ」
「くすぐったい?」
「うん」
「じゃあこっちは?」
「ん…っ!」

辰也はお腹を撫でていた手を太股に移動させる。
太股はどうにもだめだ。そこはくすぐったいだけでは済まない。

「た、辰也…っ」
「くすぐったい?」
「くすぐ、ったいのもあるけど…」
「ん?」
「ん…っ」

辰也は私の太股の裏を優しく撫でる。
そうされると、どうにも疼いてしまう。ただの太股だというのに。

「ん…、辰也…っ」
「こっちのがいい?」
「あ…っ!」

辰也は下着の上から私の秘部をなぞる。
下着がじんわりと濡れてきて、辰也の指を湿らせる。

「あ、あ…っ」
「濡れて来ちゃったね、可愛いな、
「や…っ」

辰也の言葉通り、私のそこは辰也が指を動かすごとにじわりと濡れてくる。
このままじゃ下着がぐしょぐしょになってしまう。

「ああ、これじゃ脱いじゃった方がいいね」
「ん…っ」

辰也はそう言ってするりと私の下着を取り去った。
辰也は下着を丁寧にベッドの下に置くと、私の唇に優しくキスをした。

は白くて綺麗だね」

辰也は私の手を取りながら言う。

「秋田美人?」
「そこまでじゃ…」
「ううん、は世界で一番可愛くて綺麗だ」

辰也は嬉しそうな顔でぎゅーっと私を抱きしめてくる。
自分の見た目はそんなに褒められるほどのものではないと思うけど、辰也がそう思ってくれるのはやっぱり嬉しいと思う。
自分の好きな人が、私のことを可愛いと言ってくれる。
それがこんなにも嬉しい。

「辰也もね、世界で一番かっこいいよ。大好き」

そう言って辰也にぎゅっと抱きついた。
横目に見えた辰也はとても嬉しそうな顔をしている。

「オレも大好きだよ」

辰也はそう言うと、もう一度キスをしてくる。
甘くて深くて優しいキスだ。



辰也は私の名前を優しい声で呼ぶと、私の秘部に手を伸ばした。
すでにぐっしょりと濡れているそこは、辰也の指をあっさりと受け入れる。

「あ…っ」

快感に声を漏らすと、辰也が嬉しそうに笑ったのが見えた。
辰也はいつも私のこういった動作や表情を見ては喜んでいる。

「ん、あ…っ」

辰也の指が私の中に入ってくる。
人差し指だけをゆっくりと動かして、まるでじらすような動きだ。

「あ…っ、辰也…」
、可愛い」
「ん、ん…っ!」

中に入れる指を一本増やされて、体をはねさせる。
快感がだんだんと増えていく。

「あっ、あ…っ!」
、気持ちいい?」
「あ、ばか…っ」

辰也はたびたびこういうことを聞いてくるけど、「うん」なんて言えるはずもない。
顔を逸らして「馬鹿」と言ってみたけれど、辰也はそんなこと意に介さない。

がそう言うときは、気持ちいいときだ」
「…っ」

辰也の言葉で、一気に顔が赤くなる。
思わず手で顔を覆うけど、辰也はその手を掴んで顔から離させる。

「駄目だって言ってるだろ」
「あっ!」

もう一本指を増やされ身を捩る。
辰也の指が動くたび、跳ねるような声が出てしまう。

「あっ、あっ、辰也…っ」
「ここ、気持ちいい?」
「あっ、バカ…っ」
「ああ、いいんだね」
「ん、あ…っ!」

辰也の指の動きが段々と早まって、私の快感も頂点に登っていく。

「あ…っ」

もう少しで達しそう、そんなときに辰也は私の中から指を抜いてしまう。

「た、辰也…」

辰也の口元には怪しい笑みが浮かんでいる。
あの表情は、絶対私が言うまで入れてくれないという合図だ。

「どうしたの?」
「意地悪…っ」
「今日先に焦らしたのはだろう?」

そう言われ、先ほどのことを思い出す。
あれは焦らそうとしたわけではないのだけど、結果的にはそう思われても仕方ないだろう。

「た、辰也」
「うん」
「い、いれてほしい…」

顔を赤くしながらそう言うと、辰也は自分のおでこと私のそれをくっつけた。

「何を?」
「!」

辰也からはさらに意地悪な質問が飛び出してくる。
元々熱かった頬が火が出るのではというほどに熱くなった。

「い、意地悪…」
「そんなことないよ」
「意地悪だよ…っ」

頭を横に振ると、辰也がクスクスと笑ったのが見えた。
辰也は絶対に楽しんでいる。辰也は優しい人だけど、意地悪な人でもある。

「辰也…」

羞恥でじわりと涙が浮かんできてしまう。
そんな私の様子を見て、辰也はよしよしと私の頭を撫でた。

「ごめんね、意地悪しすぎた?」
「ん…」
が可愛くてついね」

辰也はそう言って私に優しくキスをする。
触れるだけのキスを、音を立てて何度も。

「一緒に気持ちよくなろうね」
「ん…っ」

辰也の言葉と同時に、辰也自身が私の中に入ってくる。
待ち望んだ快感に、縋るように辰也の首に腕を回した。

「あっ、辰也…っ」
…」

辰也はゆっくりと動き出す。
もう何度も辰也とは体を重ねてきた。
辰也はどうすれば私が感じるか、全部全部わかっている。

「あっ、あ…っ、やあ…っ」
はここが好きだね」
「あっ!?やあ…っ!」

辰也が私の一番感じるところばかりを突いてくるものだから、一瞬にして意識が飛びそうになる。
ぎりぎりのところで耐えていると、辰也は私を甘やかすように頬を撫でる。

「イってもいいよ」
「ああ…っ!」

耳元で甘い声で囁かれて、私はあっさり達してしまった。

「あ…」
「かわいい」
「あっ、待っ…!」

絶頂の余韻に浸っていると、辰也は再び動き出す。
あまりの快感に、自分がどこかに行ってしまいそうだ。

「あっ、あっ…!」
の中、気持ちいいよ」
「ん…っ、辰也…!」

辰也は動きながら、甘いキスをする。
深くて甘いキスだ。
繋がって、キスをして、抱きしめあって。
こうしていると、本当に一つになっているような気がする。

…っ」
「あ、あ…っ!」

辰也が私の最奥を突いた瞬間、私は二度目の絶頂に達した。
そして、辰也も私の中に精を吐き出す。

「辰也…」
…」

私たちはしばし見つめあった後、もう一度キスをした。






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15.09.24





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